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雨乞い唄 [乙父]


 雨乞いは、たまたま土用中心に雨が降らないで、こんにゃく、その他の農作物がしおれ、雨をほしがっている時に行われる。
 区長が中心となって段取りをするが、とりあえず七人の班長と区長が二つのグループに分かれる。一つのグループは神寄沢(かよりざわ)の奥にある笠丸山の中腹まで登り、中腹に湧き出ている自然水を竹の筒に入れて持ち帰る。他のグループは諏訪山に登り、早つむじ神社からお剣と木枝等を受けて帰ってくる。
 一方、乙父神社総代をはじめ区長の人達は神社に集合し、瀧王権現様をはやし太鼓で川下げをする。川下げは途中「休石」で休息し、神流川の川原に安置する。笠丸山の水、諏訪山の剣などを捧げて、御神酒、灯明を上げて村内の人達が願をかけてお祈りをする。
 これでも雨が降らない時は、神官に雨乞いの祝詞を上げて貰い、人々は川原に円陣を作り、音頭とりを中心に笛や太鼓の伴奏で、雨乞い唄を唱和して廻り神に祈る。
 こうした民俗行事は日本ばかりでなく、広く世界各地に見られるが、その方法として共通することは、西欧や中国地方も日本と同じように「竜神」に祈りをささげる形式である。西欧では竜を「ドラゴン」と呼び、「ドラゴン」が昇天して雨を降らせるものと信じられ、中国でもまた日本でも竜あるいは竜王が雨乞いの信仰対象とされた。現在は行われていない。
 乙父の雨乞いの歌詞の一部は次のとおりである。
雨乞い唄 

神寄沢の雨雲 乙父沢山の泣き晴れ
雨をみっ粒たもうぞ
    (雨たまえ竜王ナ)
神寄の神明様 乙父沢山の諏訪様
乙父神社に集まって 竜王権現様と相談して
雨を降らせ給うれ
    (雨たまえ竜王ナ)
おしめり十分あったなら 乙父村の百姓は
コッパのような餅ついて 油のような酒呑んで
三日も四日も正月だ
    (雨たまえ竜王ナ)
それでもおしめり無いならば
神寄耕地のおくまん(熊野)様
柿平耕地の神明様 乙父耕地の諏訪様
森戸耕地の明神様 遠西耕地の諏訪様
中村耕地の諏訪様 小春耕地の諏訪様
田平耕地の諏訪様 石神耕地の諏訪様

柿平耕地のおくまん様 乙父沢耕地の諏訪様
乙父神社に集まって 雨を降らすご相談
    (雨たまえ竜王ナ)
それでもおしめり無いならば
乙父村の百姓は 豆の葉もゴソゴソ
アズキの葉もゴソゴソ  なにひとつ穫れないぞ
榛名神社へ早飛脚 榛名のお池のお水をば
ハスの葉に包んで 乙父郷へ撒いたなら
なーにもかーも豊作で 村の衆は大助かり
    (雨たまえ竜王ナ)
今の調子はよい調子 今の調子で渡すぞ
 (こういって次の者にかわるがわる代わってもらう。受け継いだ者は)
今の調子で受け取った (といって、始めから繰り返す)

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